仮想通貨MYXファイナンス(MYX)とは?特徴・価格・エアドロップ・将来性をわかりやすく解説


MYXファイナンス(MYX Finance/MYX)は、オンチェーンで無期限先物を取引できる分散型取引所(DEX)です。独自のMPMを採用し、ロングとショートを流動性プールでマッチングさせることで、ほぼゼロのスリッページと超低手数料(1bp)を実現しています。

また、マルチチェーン対応とチェーンアブストラクションにより、ユーザーはブリッジを行うことなく複数チェーンの資産を直接取引できます。加えて、ガス代不要のメタトランザクションにも対応し、高い利便性を提供しています。

こうした機能面に加え、2025年には大型エアドロップで注目を集め、MYXトークンの価格は急騰しました。ステーキングや手数料割引、ガバナンスなどのユーティリティも整備され、将来性への期待が高まっています。

この記事では、MYXファイナンス(MYX Finance/MYX)の特徴や仕組み、購入方法などを初心者向けに分かりやすく解説します。

MYXファイナンス(MYX Finance/MYX)とは?

MYX Financeの画像

MYXファイナンス(MYX Finance/MYX)は、ブロックチェーン上でパーペチュアル(無期限)先物取引を提供する分散型取引所(DEX)です

同プロジェクトは、上記の仕組みをもとに、中央集権型取引所(CEX)の利便性と、分散型金融(DeFi)ならではの透明性・自己管理(非カストディ)を両立することを目指しています。

MYXが実現するシームレスなチェーン間取引

MYXファイナンスは、最大50倍のレバレッジに対応し、価格決定には独自のマッチングプールメカニズム(MPM)を採用しています。

従来のオーダーブックやAMM(自動マーケットメーカー)方式ではなく、ロング・ショート注文を共有の流動性プール内でマッチングさせることで、大口取引でもスリッページ(価格滑り)がほぼゼロになるのが特徴です。

また、マルチチェーン対応の設計で、ユーザーは手動でブリッジを行うことなく20以上の異なるブロックチェーンの資産を取引できるチェーンアブストラクション技術も導入されています。例えばアービトラム(Arbitrum/ARB)上のユーザーがソラナ(Solana/SOL)チェーンの資産をMYX上で直接売買でき、裏側ではプロトコルが自動的にクロスチェーン処理を行います。

このほか、オンチェーン取引でありながらガス代不要のメタトランザクション(署名による代行送信)にも対応し、高速かつユーザーフレンドリーな取引体験を実現しています。

MYXが注目される背景・目的

MYXファイナンスがここまで注目を集めた背景には、史上最大級とも言われるエアドロップ配布と、その後の劇的な価格急騰があります。

2025年5月に行われた初期エアドロップでは総供給量の14.7%にあたる約1億4,700万枚ものMYXトークンが、テスト利用者や特定ウォレットユーザー等に無償配布されました。予想外の高額トークンを受け取ったユーザーも多く、数千ドル相当を手にしたとの報告もあります。

この大盤振る舞いと、配布直後からの価格高騰が仮想通貨業界の話題をさらい、「次の飛躍銘柄か?」との期待感を生みました。加えて、Sequoia Capital China、HashKey Capital、OKX Venturesなど著名投資機関からの出資を受けていることも信頼性の裏付けとして注目されています。

プロジェクトの目的は「誰もが使えるオンチェーンの先物取引所」を実現することであり、ゼロスリッページや低コストといった利点を活かしてCEXに頼らない新しいトレード環境を提供することにあります。

最近では、MYXプラットフォーム上でドナルド・トランプ米大統領関連のトークン(WLFI)を上場させたことや、バイナンス(Binance)の新サービス「Alpha」でエアドロップ銘柄の筆頭に取り上げられたことも相まって、一層の投機的資金流入と話題性を呼びました。

DeFi(分散型金融)との関係性

MYXファイナンスは、DeFi領域における分散型デリバティブ取引の最新トレンドを体現するプロジェクトです。他のDeFiプロトコル同様、ユーザーが自分のウォレットを使って直接取引を行い、プラットフォーム運営者が資産を預かることはありません(非カストディアル設計)。

スマートコントラクトによる透明な取引処理や、ガバナンストークンによるコミュニティ主導の意思決定など、DeFiの特徴を備えています。また、これまで中央集権型取引所が独占してきた先物・レバレッジ取引の分野に挑戦し、DeFiの可能性を広げる存在として位置付けられます。

MYXの登場により、オンチェーンでCEX並みのトレード体験(深い流動性・高速約定・高レバレッジ)が可能になったことは、分散型金融の進化における大きな一歩とされています。今後、他のDeFiプロジェクトとも協調・統合しながら、分散型の金融エコシステム内でMYXが重要な役割を果たしていくことが期待されています。

MYXトークンの基本情報とプロジェクト概要

プロジェクト名称 MYX Finance(MYXファイナンス)
トークン名称 MYX
ティッカーシンボル MYX
基盤ブロックチェーン BNB Smart Chain
発行日 2025年5月
総供給量 1,000,000,000 MYX
管理者 MYX Finance

ティッカー・名称・最大供給量・対応チェーン

MYXファイナンスが発行するネイティブトークンのティッカーは「MYX」です。最大供給量は10億枚(1,000,000,000 MYX)と定められており、2025年9月時点でその約19.7%にあたる1億9,711万枚が流通しています。

残り約80%のトークンはチームや投資家、コミュニティ報酬枠などに割り当てられており、所定のスケジュールでアンロック(ロック解除)され市場に放出されていく仕組みです。

MYXトークンはBNBスマートチェーン(BSC)のBEP-20トークンです。トークン自体はBSC準拠ですが、MYX Financeはマルチチェーン対応のため、ArbitrumやLineaなど他チェーン上での取引にも対応しています。

開発元・パートナー企業・ロードマップ

MYXファイナンスの開発チームは2023年にプロジェクトを立ち上げ、2025年前半までにテストネット運営と資金調達を進めてきました。具体的な開発メンバーの名前は公開されていませんが、Sequoia Capital ChinaやHashKey Capital、ConsenSys、Hack VC、OKX Venturesといった複数の大手ブロックチェーン投資ファンドが出資しており、強力な支援体制が築かれています。

また、バイナンスの提供するWeb3ウォレット「Binance Wallet」上でトークンセール(IDO)が行われた経緯があり、バイナンスエコシステムとの繋がりも指摘されています。

パートナー企業としては、価格オラクル面でチェーンリンク(Chainlink/LINK)やパイスネットワーク(Pyth Network/PYTH)を利用しているほか、オンチェーン分析のBubblemapsとも協働して透明性向上に努めています。

ロードマップに関しては、2025年第4四半期にプロトコルの大型アップデート(MYX v2)を予定しており、Solanaチェーン統合による更なるクロスチェーン対応や、取引体験の一層の向上(ゼロスリッページ取引の強化など)が予告されています。

ロードマップでは、将来的な計画としてコピー取引機能やリファラル(紹介)プログラムの実装、対応チェーンの拡大、コミュニティガバナンスの開始などが順次予定されています。開発チームは「中央集権取引所に匹敵するオンチェーン取引所」を目標に掲げており、今後も継続的な機能強化とエコシステム拡大が見込まれます。

他のDeFi系トークンとの違い

MYXトークンおよびMYX Financeプラットフォームはいくつかの点で他のDeFiプロジェクトと差別化されています。

第一に、取引メカニズムの違いです。他の多くのDEXトークン(例: UniswapのUNIやPancakeSwapのCAKE)はAMM型のDEXを支えるものですが、MYXは先物特化かつオーダーブックレスのマッチングプール方式を採用しています。そのため流動性が一箇所に集約され、注文板の薄さや価格インパクトといった従来DEXが抱える課題を克服しています(大口注文でもほぼ価格が動かない点で際立っています)。

第二に、マルチチェーン対応とクロスチェーントレーディングです。例えばGMXやdYdXといった競合の分散型先物プロトコルは対応チェーンが限定的(GMXはArbitrum等、dYdXは独自チェーン)ですが、MYXは多数のチェーンの資産を統合的に扱える柔軟性を持ちます。

第三に、ゼロスリッページと極めて低い取引手数料(1bp=0.01%)を実現している点も特徴です。他のDEXでは流動性不足によりスリッページが発生したり、手数料が0.1~0.3%程度課されるのが一般的ですが、MYXではCEX同等かそれ以上に有利な取引条件を提供しています。

また、初期配布は大型エアドロップで実施され、コミュニティ配布の規模はDeFi全体でも稀有とされています。一方で、配布直後の激しい価格変動や一部参加者に関する不正取得疑惑が取り沙汰された場面もありました。

MYXは、「DeFi版Binance」を目指すような革新的DEXとして登場し、技術面・トークン経済面で他に類を見ない取り組みをしている反面、その急成長ゆえのリスクも内包している点で他プロジェクトとは一線を画しています。

MYXの特徴と仕組み

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ゼロスリッページ取引とは?

スリッページとは、注文を出した際に期待した価格と実際の約定価格に差が生じる現象を指します。流動性が低かったり注文量が大きかったりすると、注文板の厚み不足により価格が滑ってしまい、想定より不利な価格で約定してしまうことがあります。

MYXファイナンスが提供するゼロスリッページ取引とは、この価格滑りが実質的に発生しない取引のことです。MYXでは流動性を一つのプールに集中させて全注文を処理するMPM方式を採用しているため、大口注文でもマーケットプライスでそのまま約定でき、価格インパクトが極小化されています。

例えば、通常のAMM DEXでは100万円規模の一括買いで価格が押し上げられ、スリッページが発生しやすくなります。一方のMYXでは、同規模の注文でもプールが即時に相手方となるため、価格インパクトはごく小さく抑えられます。

これは中央集権取引所に匹敵する約定品質であり、オンチェーンでは革新的と言えます。ただし“ゼロ”とは言っても厳密には市場状況次第でごくわずかな滑りが生じる可能性はありますが、一般的なDEXやAMMと比較すれば無視できるレベルに抑え込まれています。

MYXがこの特徴を前面に打ち出しているのは、DeFiユーザーに「もうスリッページを気にせず大口取引できる」という新たな価値を提供するためであり、実際この点がプロトコルの人気を後押しした要因の一つとなっています。

MPM(マッチングプールメカニズム)とそのメリット

MPM(マッチングプールメカニズム)はMYX独自の取引エンジンであり、ゼロスリッページを実現する中核的な仕組みです。通常の取引所では、買い注文と売り注文を突き合わせるオーダーブック方式か、流動性プールとスワップするAMM方式が用いられます。

MPMではこれらとは異なり、すべての取引注文を一度共有のプール(流動性プール)で受け止め、プールが一時的に相手方となった後に、他のトレーダー同士のポジションを後追いでマッチングさせます。

例えばユーザーAがBTCをロング(買い)したい場合、まず流動性プールが一時的にショート(売り)側となって約定を成立させます。この段階ではプールがAに対してBTCのショートポジションを持ち、同額の証拠金(USDCやBTC)をプール内に確保します。その後、別のユーザーBがBTCをショートしたいという注文を出すと、今度はプールが持っていた既存のショートポジションと突き合わせる形で、AとBのポジションを直接マッチングさせます。

このように時間差マッチングを行うことで、常にプールが不足する側の注文を補完しつつ、相対取引への移行が可能になります。MPMのメリットは大きく分けて以下の通りです:

  • スリッページ極小化
    前述の通り、プールが即座に相手方となるため流動性不足による価格変動が起きにくく、大口注文でも滑らずに約定できます。薄い板に高額注文を入れて価格が飛ぶ、といった心配がありません。
  • 資本効率の向上
    ロングとショートの建玉がバランスするほど、プールはポジションを相殺してリスクエクスポージャーを抑えられます。理論上、市場が完全にロング=ショートならプールのネットリスクは0となり、預けられた資金を最大125倍もの取引規模にまで活用できる高い資本効率が見込めます。
  • 深い流動性の提供
    複数の取引ペアや板に資金が分散せず、一つのプールにまとまっているため、流動性が希薄になりません。結果として小規模なプール資金でも大きな取引高に対応でき、利用者は常に厚い板で取引しているのと同じメリットを享受できます。
  • 価格操作耐性の向上
    プールは価格決定に外部オラクルを併用し、また取引ごとに資金レート調整(ファンディングレート)を行うことで不均衡を是正する仕組みがあります。そのため、一方的な方向にポジションが偏っても極端な価格かい離が起きにくく、大口トレーダーによる価格操作やフロントランニングに強い構造です。
  • 取引コストの低減
    MPMにより効率化されたオンチェーン取引では、プロトコル手数料が1取引あたり0.01%(1bps)と非常に低く設定されています。これは一般的なCEX/DEXの十分の一程度で、トレーダーにとって大きな利点です(手数料が低くてもLPはファンディングフィー収入等で利益を得られる設計)。

一方でMPMにも課題はあります。市場が極端に片側に偏った場合、プールは多額の逆ポジションを抱えることになり損失リスクが高まります。その際はファンディングレート(資金調整料)を偏った側から徴収して補填したり、必要に応じてプールが外部市場でヘッジ取引を行うことも想定されています。

こうしたリスク管理を組み合わせることで、MPMは革新的ながら現実のマーケットに適応できる仕組みとなっています。総合すると、MPMは「スリッページなし・高効率」の理想的なオンチェーントレード環境を提供する一方、偏った相場での流動性プロバイダーリスクなどに引き続き注意が必要なメカニズムとされています。

レバレッジ取引とマージンシステムの概要

MYXファイナンスでは、USDC建ての無期限先物取引において最大50倍のレバレッジを利用できます。これは証拠金の50倍までのポジションを持てることを意味し、小さな元手で大きな取引をすることが可能です。

ただしレバレッジが高いほど価格変動による損益も拡大するため、リスクも極めて高くなります。MYXのマージン(証拠金)システムはアイソレーテッド・マージン方式(分離マージン)を採用しており、ポジションごとに証拠金を割り当てて管理します。

各ポジションには十分な担保(フル・コラテラル)が必要で、維持証拠金を下回るとそのポジションは清算(ロスカット)されます。清算(ロスカット)が発生すると、該当ポジションは強制決済され損失が確定しますが、それ以上に損失が拡大しないよう設計されています。価格の参照には信頼性の高いデュアルオラクル(複数の価格フィード)が用いられ、取引所内外の価格乖離が生じにくくなっています。

例えばロングポジションが過剰に多い場合、ロング保持者がショート保持者へ一定の金利を支払い続けます。これによってポジションバランスを取るインセンティブが働き、市場金利と価格の安定が図られます。MYXでは資金調整が毎時行われるため、ポジションの偏りが生じた際も比較的速やかに調整が働きます(実際にBinanceがMYXの資金調整間隔を1時間に短縮したことが、偏ったショート勢に追い打ちをかけたとの報告もあります)。

MYXのレバレッジ取引は「高リスク・高リターン」のデリバティブ取引をオンチェーン上で提供するものであり、従来の先物取引と同様のリスク管理(損切ラインの設定、過度なレバレッジの回避など)が必要です。

トークンユーティリティ:ステーキング、手数料割引、ガバナンスなど

MYXトークンは単なる取引所のネイティブ通貨というだけでなく、プラットフォーム内で多岐にわたるユーティリティ(実需)を持つ設計となっています。以下が主要なユースケースとなります。

  • ステーキング(Staking)
    MYX保有者はトークンをプラットフォーム上でステーキング(預け入れロック)することで、MYX Financeで発生する取引手数料収益の一部を受け取ることができます。手数料収益の相当割合がステーカー(や流動性提供者)に還元される設計となっており、取引高が高水準で推移すれば年利(APR)ベースで二桁%を超える利回りが提供される可能性も指摘されています。
  • 取引手数料割引
    一定量のMYXトークンを保有(またはステーキング)するユーザーには、プラットフォーム上の先物取引手数料が割引される仕組みが導入されています。詳細なVIPレベル体系は今後実装予定とされていますが、例えば所定の数量を持つと手数料率が1bpsから更に引き下げられるなど、ヘビーユーザーほど恩恵を受けられるモデルになる見通しです。
  • ガバナンス
    ステーキングしたMYXトークンにはガバナンス投票権も付与されます。コミュニティは提案を通じてプロトコルのパラメータ変更(例:手数料率の見直し、新規上場銘柄の決定、報酬配分の変更など)に参加でき、MYX保有者がプロジェクトの意思決定に関与できます。
  • 流動性提供(LP)
    MYXトークン自体は主にユーティリティ・ガバナンス目的ですが、間接的にプラットフォームの流動性提供インセンティブにも関与します。MYXを報酬として分配することで、LPはUSDCなどをプールに提供する動機づけとなり、結果的にプラットフォームの安定運用に繋がります。
  • その他ユースケース
    上記のほか、MYXトークンは今後展開される可能性のあるエアドロップイベントの参加要件になったり、他プロジェクトとのコラボ企画(例:zkPassとの合同キャンペーン等)で利用されたりしています。また、MYXエコシステム内のサービス利用料支払いに用いる構想も伝えられています。

以上のように、MYXトークンはプラットフォームの価値循環の中心に位置付けられています。ただ単に取引所の株のような存在ではなく、保有・利用することで様々なベネフィットを享受できるため、ユーザーに長期保有を促す仕組みになっています。その反面、トークン価値はプラットフォームの成功に大きく依存するため、取引高や収益が落ち込めばユーティリティも形骸化しうる点には注意が必要です。

MYXエアドロップ・ステーキング情報

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これまでのエアドロップ実績と今後の可能性

MYXファイナンスは2025年にかけて複数回の大規模エアドロップを実施し、一躍注目を集めました。初回のエアドロップ(TGEエアドロップ)は2025年5月6日に行われ、総供給量の14.7%にあたる1億4700万枚ものMYXトークンがコミュニティに無償配布されました。

対象となったのは、事前にMYXのテストネット取引を行ったユーザーや、BinanceのWeb3ウォレットを利用していたユーザー、流動性提供に貢献したユーザー、MYX関連のNFT(Shellsトークン)保有者など、多岐にわたります。配布は一度に全量が渡されたわけではなく、30%が即時請求可能で残り70%は5ヶ月かけて段階的にアンロックされるスケジュールとなっていました。

各アンロック後90日以内に請求しない未請求分は無効化されトレジャリーに返還されます。こうした設計により、供給は段階的に行われ、急激な売り圧の発生を抑える狙いがあります。

今後についてですが、現段階では新たな大型エアドロップの予定は発表されていません。コミュニティへの分配という意味では、この初期エアドロで相当量を配っており、追加でトークンをばら撒くインセンティブは小さいと考えられます。

エアドロップ参加条件・注意点

MYXのエアドロップ参加条件は過去の事例を見ると多岐にわたります。初回TGEエアドロップでは、以下のような条件を満たすユーザーが対象となりました。

  • Binance Web3ウォレットの利用者
    BinanceのChrome拡張ウォレットやモバイルウォレットを一定期間使ったユーザー。また、それを用いてMYXのテストに参加したユーザー。
  • MYXテストネットで取引を行った人
    2025年前半に実施されたテストネット版MYXで実際にトレードや流動性提供を行ったユーザー。
  • 流動性提供者(LP)
    テスト段階で流動性を提供したり、コミュニティに貢献したユーザー。
  • BMYXまたはShellsトークン保有者
    MYXが配布したNFTや、BRC-20トークンの「BMYX」を保有していたユーザー。BMYXはBitcoin版のMYXトークン的なもので、Cambrian Projectというキャンペーンで配布され、持っているとエアドロ参加資格やボーナスが得られる仕組み
  • MYX公式サイト訪問者
    ウォレットを接続してMYX公式サイトに一定期間アクセスしたユーザー。

なお、公式エアドロップは公式サイト内の専用ページでのみ請求可能です。フィッシング等の詐欺事例が確認される場合もあるため、案内元の正当性の確認が推奨されます。エアドロップ人気に便乗し、「まだ受け取れます」等と誘導するフィッシングが横行する恐れがあります。

ステーキング報酬・年利(APR)とリスク

MYXトークンのステーキングは、ホルダーにとって魅力的なユーティリティの一つです。ステーキングとは、トークンを一定期間ロックすることでネットワークやプロトコルに貢献し、その見返りとして報酬を得る仕組みです。

MYXの場合、ステーキングすることでプラットフォームの取引手数料収益の一部を配分として受け取れます。具体的には、MYX Finance上で発生した手数料(例:0.01%の取引手数料)のうち、ある割合がステーカーへの報酬プールに充てられます。報酬通貨は設計次第ですが、一般にUSDCなどの安定資産で支払われるケースが想定されています。

ステーキングの年利(APR)は動的に変化します。APRは「年間利回り」を意味しますが、MYXの場合以下の要因で左右されます。

  • プラットフォームの取引高
  • ステーキング参加量
  • MYX価格自体の変動

ステーキングのリスクとしては、先述の価格下落リスクに加え、スマートコントラクトの脆弱性リスクもあります。ステーキングコントラクトに万一バグや不正があれば、預けたトークンが盗まれたり引き出せなくなる可能性もゼロではありません。

MYX Financeはすでにセキュリティ監査(監査レポート)も受けていますが、利用者側もその点を理解しておく必要があります。また、運用上のリスクとして、プラットフォームの取引高が想定より大幅に落ち込んだ場合、ステーキング報酬も雀の涙になってしまう可能性があります。

加えて、ステーキングにはロックアップ期間が設定される場合があります。例えば「解除するには7日間のクールダウンが必要」といった仕組みです。そうすると急落時にすぐ売却できないリスクが伴います。MYXのステーキング仕様がどうなるか正式発表を待つ必要がありますが、参加する際はロック期間や解除条件も確認しましょう。

MYXファイナンスの将来性とプロジェクトの見通し

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今後のアップデート計画と注目点

MYXファイナンス(MYX Finance)は今後に向けていくつかの重要なアップデート計画を掲げています。

まず大きなものとして、2025年Q4に予定されている「MYX v2」へのアップグレードがあります。このバージョン2では、現在BNBチェーン・Arbitrum・Lineaで展開しているプラットフォームにSolanaチェーン統合が実装される予定です。

また、v2では既存機能のブラッシュアップ(UI/UXの向上、取引手数料のさらなる引き下げ等)も図られる予定です。MYXチームは「ゼロスリッページ取引と高効率を徹底追求する」と述べており、v2によってプロトコルの完成度が一段と高まることが期待されます。

そのほか注目すべき開発としては、MYXの公式ドキュメントに予告されていたコピー取引(Copy Trading)機能の実装があります。また、レファラル(紹介)プログラムも準備中です。

投資家・パートナー企業の動き

MYXファイナンス(MYX Finance)には先述の通り著名な投資家(ベンチャーキャピタル)が名を連ねています。Sequoia ChinaやHashKey Capital、ConsenSys、OKX Venturesなどはブロックチェーン業界でも大手であり、彼らのサポートはプロジェクトの信用力向上に寄与しました。

これら投資家は2025年前半のラウンドで出資しており、トークン配分としては約17.5%が「機関投資家」枠に割り当てられています。9月上旬に約3.9%(3900万MYX)の投資家トークンが初解禁されました。

パートナーシップ面では、Chainlinkとの提携(価格フィード供給)は既に挙がっています。また、Binance Walletとの連携もIDOを通じて行われました。現状Binance本体でMYXの現物は未上場ですが、上記の関係性からBinanceでのスポット上場を期待する声もあります。

仮想通貨MYXの価格・チャート

2025年9月中旬現在のMYX価格は1トークンあたり約10ドル(約1,500円)前後で推移しており、直近1週間の価格変動は+50%を超えています。また、時価総額は約20億ドル(約2,900億円)に達しており、仮想通貨全体の時価総額ランキングで上位50位前後に位置しています。

これはわずか数か月前には無名だった新興アルトコインとしては異例の高順位です。24時間の取引高(出来高)は4億ドル(約600億円)超と非常に活発で、これらの数字から、MYXは短期間で大型プロジェクト並みの市場規模と流動性を獲得していることが分かります。

仮想通貨MYXの買い方・購入方法

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CEXでの買い方

. 中央集権型取引所(CEX)でのMYXの購入は、大きく分けて以下の3つの手順に沿って行います。

  • 国内取引所でBTCなどを購入
  • 海外取引所に送金し、USDTに交換
  • MYXを購入

DEXでの買い方(Uniswap等)とCEXでの違い

中央集権型取引所(CEX)を使わず、分散型取引所(DEX)でMYXを購入する方法もあります。MYXトークンはBSC(BNBチェーン)上のBEP-20トークンですので、PancakeSwap(パンケーキスワップ)といったBSC上の主要DEXで売買が可能です。以下、PancakeSwapでの購入手順を概説します(Uniswapで購入する場合も概ね同様です)。

  • 準備
    まず自分の仮想通貨ウォレット(例:MetaMaskTrust Wallet)にBNBスマートチェーンを追加し、ガス代と交換原資となるBNBまたはBUSDを用意します(ウォレットへのBNB入手は国内取引所でBTC等を購入→海外でBNBにスワップ→ウォレット転送、などの方法があります)。ウォレットのネットワークがBSCメインネットに切り替わっていることを確認してください。
  • DEXに接続
    PancakeSwap公式サイトにアクセスし、「接続」をクリックして自分のウォレットを接続します。MetaMaskの場合、画面の指示に従って接続承認してください。接続後、スワップ画面でトークン一覧が表示されます。
  • MYXのコントラクトを入力
    PancakeSwap上でMYXは自動表示されない可能性があります。MYXが一覧に表示されない場合は、正規コントラクトアドレス(先述の0xD825...C63e16)を公式ドキュメントや公式サイトで確認のうえ、手動で貼り付けて追加します。正しく認識されれば「MYX」が追加候補として表示されるので選択します。必ず正規のコントラクトアドレスを使うよう注意してください。
  • スワップ実行
    交換元の通貨(例:BNB)と交換先の通貨(MYX)を選び、希望数量を入力します。スリッページ許容幅は低め(0.5%以下)で通常問題はありませんが、取引量が大きい場合は若干余裕を持たせます。設定後、「スワップ」ボタンを押し、ウォレットでトランザクション承認すると取引がブロックチェーン上で実行されます。数秒~数十秒で取引が確定し、ウォレットアドレスにMYXトークンが反映します。

スリッページ・手数料の注意点

MYXを売買する際は、スリッページ(価格変動幅)と各種手数料に留意が必要です。特にDEXで大きな数量を取引する場合は設定に注意してください。

PancakeSwapではデフォルトで0.5%前後の許容度が設定されていますが、流動性が低い場合や相場急変時にはこれを上回る変動が起こる可能性もあります。スリッページ許容幅を低くしすぎるとトランザクションが失敗し、逆に高くしすぎると思わぬ悪条件で約定してしまう恐れがあります。

適切な範囲に設定し、可能なら価格インパクトが小さいよう注文を小分けにするなどの工夫をしましょう。特にMYXのようなボラティリティが高い銘柄では、実行直前に価格が動いて希望価格とかけ離れるケースもあり得るため要注意です。

仮想通貨MYXを取扱う仮想通貨取引所

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MYXは日本国内の暗号資産取引所には上場していないため、MYXを売買するためには海外の仮想通貨取引所などを利用する必要があります。

MYXが上場している仮想通貨取引所としては、以下のような取引所が挙げられます(2025年9月時点)。

【日本国内の暗号資産取引所】
・未上場

【海外の暗号資産取引所】

など

MYXファイナンス(MYX Finance/MYX)まとめ

MYXファイナンス(MYX Finance)は、CEXに匹敵する利便性とDeFiの透明性を両立した分散型デリバティブ取引所として、急速に注目を集めています。特にゼロスリッページ設計とクロスチェーン対応は革新的であり、DeFi先物市場における新たな標準となる可能性を秘めています。

初期エアドロップによって大規模なユーザー獲得に成功したMYXは、将来的なv2アップグレードやSolana統合、ステーキング・ガバナンス機能の実装など、機能的にも着実な拡張が予定されています。

プロジェクトの成否は、開発進捗やユーザー定着、競合との差別化に左右されます。DeFi領域で競争が激化する中、MYXが実需を伴うエコシステムへと成長できるかが注目されています。

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サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用


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